マンション維持修繕技術者試験 04-38

【問題38】マンションの設備に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.動力消防ポンプは、1年に一度の耐圧性能点検が消防法で義務づけられている。

2.テレビ共同受信設備は、事故につながることが少ないので定期点検は必要としない。

3.土中埋設ガス鋼管は、一般的に建物への引き込み部分で腐食が進行しやすい。

4.ポンプの性能劣化とは、腐食によってケーシングに穴が空くことである。


■ANS 3



建物の用途や大きさに関わらず設置後10年以上経過した「連結送水管」「屋内外消火栓等消防用ホース」が点検の対象となります。
その後は3年毎に点検と報告が必要です。
送水口から動力消防ポンプなどの試験機器を用いて送水・加圧した後、一定圧を3分間保持した状態で送水口本体・配管・接続部分・弁類の変形、漏水などがないことを確認します。

②機器の点検や調整をおこたると老朽化を早め、事故や故障の原因をつくるため年に1,2回の定期点検が推奨されている。

④P427
鉄部の腐食、異常振動、制御盤の動作チェック、モーターの絶縁抵抗など様々なものがある。

ポンプのケーシングとは、ポンプ本体そのものであり、ポンプの羽根によって生じるエネルギーをポンプの圧力に変換する部分であると言えます。よってこのケーシング部分はポンプに発生する圧力に耐えうる十分な強度が確保されていなければなりません。
ポンプケーシングの強度計算や設計においては、ケーシング内の圧力に対する強度確保の他に、外力やポンプの回転時の振動の影響も考慮する必要があります。
一般的にポンプケーシングは、局面形状で構成されるため、鋳造によって製作されますが、近年ではプレス技術の進歩により、深絞りプレス加工を生かしたプレス品のポンプケーシングなども採用されており、ポンプ自体の軽量化に大きく貢献しています。
ポンプケーシングの分割形状としては、水平分割と垂直分割に分かれます。大部分のポンプケーシングは垂直分割ですが、大型多段ポンプの場合は水平分割が採用されている場合もあります。ポンプケーシングを水平分割にするメリットとしては、下側に吸い込み口や吐き出し口を設けておくことで、停止開放の際などにポンプの配管を取り外さなくてもよいと言う部分です。ポンプのメンテナンス性の向上の観点からは水平分割の方が良いと言えるでしょう。
ポンプの吸い込み口や吐き出し口の位置は、サイド−トップ、トップ−トップ、そしてボトム−ボトムの3種類に分けることが出来ます。一般的にはサイド−トップの方式が多く採用されています。