マンション維持修繕技術者試験 07-06

【問題6】構造躯体の調査診断に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.反発硬度法とは、硬化コンクリートの表面をシュミットハンマーで打撃した時の反発度から、コンクリートの圧縮強度を推定する方法である。

2.火災でコンクリートが被災した場合、強度の低下は尐なくてもアルカリ骨材反応が著しく進む場合がある。

3.空洞やジャンカなどの欠陥部の測定に関しては、一般に超音波を用いた測定器が使われる。

4.非破壊検査による鉄筋のかぶり厚さ調査方法としては、電磁レーダー法、電磁誘導法があげられる。


■ANS 2


コンクリートは一般的には熱に強い材料とされています。鉄筋コンクリート造の構造物が火災に
遭っても、通常は簡単な補修で継続使用が可能です。ところが、火災の規模が大きく構造体の
受ける温度が高いと、コンクリートが熱で強度低下したり、材料の間に緩みが生じて鉄筋とコン
クリートの間が分離したりします。

一定の温度ならコンクリート強度は回復しますが、分離して浮きが発生する状態になると元に戻
ることはありません。

鉄骨構造物は加熱とともに鋼材の性能が一時的に低下して、受けている荷重により変形が生じ
ることがあります。鋼材もある一定温度を超えると、元に戻ることの無い強度低下を起こします。